こんにちは。
僕はここ最近、キオクシア株を少額ずつ買い増してきました。
最初に購入したのは9万円台。その後、株価は一時11万円台まで上がりました。
当時は、AI向けデータセンター需要やNANDフラッシュメモリーの成長期待もあり、
「このまま上がっていくかもしれない」
と感じていました。
しかし、その後、株価は急落。
6万円台、5万円台と下がり、ついには4万円台まで売られる展開になりました。
高値から見ると、50%を超える下落です。
僕自身も、5,000円〜1万円ずつ追加購入し、平均取得単価を8万6,000円台まで下げました。
ただ、ここまで大きく下がると、当然こう思います。
売上が急激に落ちたのか?
会社に致命的な問題が起きたのか?
なぜ、ここまで売られているのか?
調べていく中で見えてきたのが、信用買いの積み上がりと、その反動による強制的な売りでした。
今回は、キオクシア株の下落を実際に体験して分かった「信用買いの怖さ」について、できるだけ簡単に整理します。
※この記事は個人の投資体験を記録したものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
キオクシア株は11万円台から4万円台へ
キオクシア株は、AI・半導体関連株への期待から大きく上昇しました。
僕が9万円台で買い始めた後も株価は上がり、一時は11万円台に到達しました。
ところが、そこから流れが一変します。
株価は段階的に下がり、
- 9万円台
- 8万円台
- 7万円台
- 6万円台
- 5万円台
と、次々に節目を割りました。
一度は5万2,000円付近から6万7,000円台まで戻る場面もありました。
その時は、
「さすがに下がりすぎだったのではないか」
と思いました。
しかし、反発は長く続きませんでした。
再び株価は下落し、5万円を割り、最終的には4万円台まで急落しました。
ある日には、前日から約18%下がる場面もありました。
一日でこれほど下がれば、普通は会社の決算悪化や業績の下方修正を疑います。
ところが、僕が確認した範囲では、売上が突然半分になったわけでも、事業が急に成り立たなくなったわけでもありませんでした。
では、なぜこれほど下がったのでしょうか。
株価が下がった最大の理由は一つではない
今回の下落には、複数の要因が重なっていたと考えられます。
たとえば、
- AI・半導体株全体の下落
- 中国AIや中国半導体メーカーへの警戒
- NANDの供給過剰への不安
- 特許訴訟の不透明感
- 高値からの利益確定売り
- 信用買いの投げ売り
です。
この中でも、株価の下落をさらに大きくした可能性があるのが、信用買いです。
僕自身、信用取引について詳しくなかったので、最初はよく分かりませんでした。
ただ、仕組みを知ると、
「会社の業績以上に株価が下がることがある理由」
が少し理解できました。
信用買いとは、借りた力で株を買うこと
信用買いをものすごく簡単に言うと、
自分のお金だけではなく、証券会社から借りた力を使って株を買うこと
です。
たとえば、自分のお金が30万円あるとします。
通常の現物取引なら、買える株は30万円分です。
しかし信用取引では、条件によっては100万円近い株を買える場合があります。
つまり、
- 自分のお金:30万円
- 借りた力:70万円
- 合計:100万円分の株
という買い方です。
株価が上がれば、少ない元手で大きく利益を出せます。
しかし、下がった時は逆です。
損失も大きくなります。
なぜ株が勝手に売られるのか
100万円分の株を買った後、その価値が80万円まで下がったとします。
20万円の損です。
自分のお金は30万円しかなかったので、20万円の損を引くと、実質的に残っている自分のお金は10万円です。
証券会社から見ると、
このまま株価が下がると、貸したお金を回収できないかもしれない
という状態になります。
そこで証券会社から、
追加でお金を入れてください
と求められます。
これが「追証」と呼ばれるものです。
追加のお金を入れられなければ、持っている株を売って損失を確定させる必要があります。
自分で売らなかった場合、証券会社によって強制的に売却されることもあります。
つまり、
「この会社は将来伸びると思うから持っていたい」
と思っていても、資金が足りなければ持ち続けられないのです。
キオクシアで起きていた可能性のあること
キオクシアは、短期間で株価が大きく上昇した銘柄でした。
上がっている時は、
「まだ上がる」
「少し下がっても、すぐ戻る」
と考えて、信用取引で買う人も増えやすくなります。
ところが株価が下がり始めると、流れが逆回転します。
株価が下がる
↓
信用取引で買った人の損が増える
↓
追加のお金を求められる
↓
お金を入れられない人が売る
↓
株価がさらに下がる
↓
別の人も売らされる
このように、売りが次の売りを呼ぶ状態になります。
会社の売上や利益が一日で大きく変わったわけではなくても、株価だけが急激に下がることがあります。
閉店セールを想像すると分かりやすい
信用買いの強制売却は、閉店セールに少し似ています。
本来1万円の価値がある商品でも、店が今日中にすべて処分しなければならない場合、
- 8,000円
- 6,000円
- 4,000円
と、どんどん値下げします。
商品が急に悪くなったわけではありません。
「今日中に売らなければならない」という事情によって、安い価格でも売られるのです。
株も同じです。
信用取引をしている人が売らざるを得なくなると、
「この値段では安すぎる」
と思っていても、売り注文が出ます。
その結果、企業の実力以上に株価が下がることがあります。
50%下落した株は、戻るのも簡単ではない
僕が最初に考えていたのは、
ここまで下がったなら、業績が悪くなければすぐ戻るのではないか
ということでした。
確かに、強制的な売りが終われば、株価が急反発することはあります。
売りたくて売っている人ではなく、売らざるを得ない人がいなくなるからです。
ただ、50%下落した株が元の価格へ戻るには、100%上昇する必要があります。
たとえば、
- 11万円から5万5,000円:50%下落
- 5万5,000円から11万円:100%上昇
です。
「半分下がったのだから、半分上がれば元に戻る」というわけではありません。
さらに、上昇途中では戻り売りも出ます。
たとえば、7万円で買った人は、株価が7万円付近まで戻ると、
「ようやく助かった」
と思って売る可能性があります。
8万円、9万円にも、同じように売りたい人が待っています。
そのため、業績が悪化していなくても、株価は一気に元へ戻るのではなく、何度も売りに押されながら段階的に戻ることがあります。
反発すると、また信用買いが増えることもある
信用買いは、暴落時に減るだけではありません。
株価が反発すると、再び増えることがあります。
たとえば株価が、
4万5,000円
↓
5万円
↓
5万5,000円
と戻り始めると、
「底を打った」
「今から買っても間に合う」
と考える人が増えます。
そこで、借りた力を使って大きく買う人が再び増える場合があります。
信用買いが少し増えるだけなら、株価上昇の勢いにつながります。
しかし、短期間で信用買いが急増すると、再び下落した時に同じことが起こります。
株価が下がる
↓
信用買いの人が苦しくなる
↓
売らされる
↓
さらに下がる
という流れです。
つまり、信用買いは上昇を加速させることもありますが、下落も加速させます。
健康的な上昇とは何か
株価が戻る時に理想的なのは、
- 信用買いが減る
- 現金で買う人が増える
- 株価がゆっくり上がる
- 業績も上向く
という流れです。
反対に注意したいのは、
- 株価が急反発する
- 信用買いが一気に増える
- みんなが再び強気になる
- 少し下がると投げ売りが始まる
という流れです。
チャートが上がっているかだけでなく、どんなお金で買われているのかを見ることも重要だと感じました。
僕は現物で少額ずつ買っていた
僕の場合、信用取引ではなく、自分のお金で少しずつ購入していました。
そのため、株価が下がったからといって、証券会社から強制的に売られることはありません。
これまで、
- 5,000円
- 1万円
- 2万円
といった単位で追加し、平均取得単価を8万6,000円台まで下げました。
一度に大きな金額を入れなかった点は、よかったと思っています。
ただし、現物だから安全というわけではありません。
買い増しを続けるほど、投資総額は増えます。
平均取得単価が下がっても、株価がさらに下がれば損失額は増えます。
この経験から、
平均取得単価を下げることと、投資リスクを下げることは同じではない
と実感しました。
「安くなったから買う」だけでは危険
株価が4万円台まで下がると、9万円台や11万円台と比べて非常に安く見えます。
僕も、
「ここで追加すれば、平均取得単価をさらに下げられる」
と考えました。
ただ、平均取得単価が下がることだけを理由に買うと、判断を誤る可能性があります。
大切なのは、
- 売上や利益が落ちていないか
- NAND価格の見通しは悪化していないか
- 中国メーカーとの競争はどうか
- AI向け需要は続くのか
- 訴訟の影響はどの程度か
- 信用買いの整理は進んでいるか
を確認することです。
株価が下がった理由が一時的な需給であれば、反発する可能性があります。
しかし、会社の将来性そのものが悪くなっているなら、安く見えても本当の意味では割安ではありません。
業績が悪くなくても、株価は下がる
今回のキオクシア株の動きから、僕が一番学んだのはこれです。
業績が悪くなくても、株価は大きく下がることがある
株価は、会社の売上や利益だけで決まるわけではありません。
市場全体の雰囲気、期待、恐怖、信用取引、損切り、強制売却など、さまざまな要素で動きます。
特に短期間で大きく上がった銘柄には、信用買いが集まりやすくなります。
その反動で下落が始まると、会社の実力以上に売られる場合があります。
キオクシアも、会社が一日で18%悪くなったわけではありません。
しかし株式市場では、売らなければならない人が増えると、企業価値とは関係なく株価が大きく下がります。
今後、株価は戻るのか
業績やNAND需要が崩れていなければ、株価が反発する可能性はあります。
特に信用買いの強制売却が一巡すれば、売り圧力は弱くなります。
そこへ、
「さすがに安すぎる」
と考える投資家の買いが入れば、大きく戻る場面もあるでしょう。
ただし、短期的に反発することと、再び強気相場へ戻ることは別です。
僕のイメージでは、
- 4万円台から5万円台:反発で戻る可能性がある
- 6万円台:戻り売りが出やすい
- 7万〜8万円台:業績の裏付けが必要
- 9万〜11万円台:強い成長期待が再び必要
という段階があります。
すぐに11万円台へ戻るのではなく、決算や事業環境を確認しながら、少しずつ信頼を取り戻していく展開になる可能性が高いと思っています。
今の僕の方針
僕はこれまで少額で買い増しを続けてきましたが、現在は一度立ち止まっています。
理由は、
平均取得単価を下げることより、会社の中身を確認することが大切
だと感じたからです。
すでに一定額を保有しているので、株価が上がれば今持っている分でも恩恵を受けられます。
逆に決算や今後の見通しが悪ければ、現金を残しておいたほうが冷静に対応できます。
下落している時は、
「今買わなければ損をする」
という気持ちになりやすいです。
しかし、買わないことも一つの判断です。
まとめ:株価を下げているのは、会社の業績だけではない
キオクシア株は、高値11万円台から4万円台まで下落しました。
その背景には、
- 半導体株全体の下落
- 中国企業への警戒
- NAND供給過剰への不安
- 特許訴訟
- 高値からの利益確定
- 信用買いの投げ売り
など、複数の要因があります。
中でも信用買いが積み上がっていると、株価の下落によって追証や強制売却が発生し、売りが売りを呼ぶことがあります。
会社の中身が急に悪くなっていなくても、売らなければならない人が増えれば、株価は大きく下がります。
今回の経験から学んだのは、
株価が安いことと、安全に買えることは同じではない
ということです。
そして、
平均取得単価を下げることと、投資リスクを下げることも同じではない
ということです。
今後、キオクシアの業績が維持され、信用買いの整理が進めば、株価が戻る可能性はあります。
ただし、反発しているから安心するのではなく、
- 業績はどうか
- 信用買いは減っているか
- 現物の買いが入っているか
- 高値を少しずつ切り上げているか
を見ながら判断する必要があります。
僕自身、今回の暴落を通して、株価そのものだけではなく、その裏で誰が、どんな理由で売っているのかを見ることの大切さを学びました。
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