こんにちは。
僕は事業で得たキャッシュをそのまま使うのではなく、できるだけ投資に回しながら資産を積み上げています。
そんな中、フィリピン・マニラで生活していて、ふと気になったことがありました。
「銀行に置いてある現金を、もっと働かせられないのか?」
日本の銀行だと、普通預金に大きなお金を置いていても、利息はそこまで期待できません。
ところがフィリピンの銀行を調べてみると、年3〜4%前後の金利がつく普通預金型の商品があります。
さらに、
「それなら高配当ETFに入れたらどうなる?」
と調べていくと、1,000万円を運用するだけでも、年間40万円前後の分配金が見えてきました。
そこで今回は、
フィリピンの高金利預金 → 米国高配当ETF → 日本高配当ETF
まで、僕自身が実際に資金を置くならどうするかという視点で調べてみました。
最終的に僕が感じたのは、
「配当だけで生活する」を目指さなくても、「年間数か月分の小遣いを資産に払ってもらう」なら、かなり現実的
ということです。
きっかけは「Checking Accountに現金を置いているだけではもったいない」
僕はフィリピンにも銀行口座を持っています。
ただ、Checking Accountは支払いには便利でも、基本的にお金を増やす場所ではありません。
そこでSavings Accountまで広げて調べてみると、かなり違いました。
たとえばOwnBankの「Own It」は、2026年9月現在、
年3.8%
の金利です。
しかも定期預金ではなく、ロック期間のないSavings商品。
利息は日々発生します。
さらにOwnBankには、
360日定期:年5.2%
などの商品もあります。
Maya Savingsも基本金利は年3%で、利用条件によってボーナス金利が追加される仕組みです。
日本の普通預金に慣れていると、
「ただ現金を置いておくだけで3〜4%」
というのはかなり魅力的に感じます。
500万円を年3.8%で置いたら、いくら増える?
仮に500万円が約200万ペソだとします。
これを年3.8%で運用すると、
₱2,000,000 × 3.8% = ₱76,000
年間約76,000ペソの利息です。
フィリピンの預金利息には通常20%の源泉税がかかるため、単純計算すると手取りは、
約₱60,800/年
になります。
つまり、為替にもよりますが、500万円を銀行に置いているだけで年間15万円前後のキャッシュフローが生まれるイメージです。
「これ、結構大きいな」
と思いました。
ただし、ここで一つ重要なことがあります。
フィリピンには「100万ペソまで」の預金保証がある
フィリピンにも、日本の預金保険制度に近い仕組みがあります。
PDIC(Philippine Deposit Insurance Corporation)です。
現在は、
1人・1銀行あたり最大100万ペソ
まで預金が保証されています。
たとえばOwnBankに200万ペソ預けた場合、
100万ペソ → PDIC保証範囲
残り100万ペソ → 保証範囲外
となります。
だから僕なら、金利が高いからといって全部を1行に入れるより、
OwnBank:90〜95万ペソ
GoTyme:90〜95万ペソ
Maya:残り
のように分ける方法を考えます。
100万ペソぴったりにしないのは、利息が付いて100万ペソを超える可能性があるからです。
OwnBankって危険なの?
年3.8%と聞くと、
「そんなに金利が高くて大丈夫?」
と思いますよね。
僕もそこが気になりました。
OwnBankは、もともとRural Bank of Cavite Cityとして運営されてきた銀行で、60年以上の歴史があります。
現在もBangko Sentral ng Pilipinas(フィリピン中央銀行)の監督下にあり、預金はPDICの保険対象です。
なので僕の考え方としては、
「危ないから使わない」ではなく、「政府の預金保証範囲内で使う」
です。
仮に200万ペソすべてをOwnBankに入れても、銀行がすぐ危なくなるという話ではありません。
ただ、
数千ペソ多く利息を得るために、100万ペソ以上を無保険にする必要もない
と思っています。
使える保証制度は使った方が合理的です。
外国人でもフィリピンの高金利銀行は使える?
これは僕自身にかなり関係する部分でした。
僕は日本人で、妻はフィリピン人。
マニラにも長期間滞在しますが、13(a)などの永住ビザは取得していません。
毎年海外にも出るため、基本的にはBalikbayanでフィリピンに滞在しています。
そこで、
「外国人でも高金利口座を作れるのか?」
を調べました。
GoTyme Bankの場合、日本国籍は外国人向け口座開設の対象になっています。
基本的には、
Passport + ACR I-Card
が必要です。
GoTymeはVoluntary Residentなど複数のACR I-Cardカテゴリーも受け入れています。
つまり、永住ビザを持っていない=銀行口座を作れない、ではありません。
ただし、銀行ごとにKYC(本人確認)や居住状況、資金源などの審査があるため、最終的な口座開設可否は個別判断になります。
OwnBankについても、外国人からの申請自体は規約上可能ですが、必要書類や滞在資格などに応じて審査されます。
ここで思った。「それなら高配当株はどうなんだろう?」
フィリピンの銀行で、
500万円 → 年間15万円前後
の利息が期待できる。
そこで次に思ったのが、
「1,000万円を高配当株に入れたら、年間いくら入ってくる?」
ということです。
僕が普段使っているPayPay証券には、いくつか高配当系のコースがあります。
その中で気になったのが、
SPYD
2253
DVY
です。
① S&P500高配当コース「SPYD」
SPYDは、S&P500構成銘柄の中から、特に配当利回りの高い企業へ投資するETFです。
2026年9月時点の直近12か月ベースの分配利回りは、
約4.19%
です。
分配は基本的に年4回。
現在のような利回りが続くと仮定すると、
1,000万円なら単純計算で、
年間約41.9万円
になります。
② 米国厳選高配当円換算型コース「2253」
こちらは、
グローバルX スーパーディビィデンド-US ETF
です。
米国市場の高配当銘柄約50社へ投資します。
2026年9月時点の直近12か月分配利回りは、
約5.5%
です。
今回調べた中では、かなり高い水準です。
しかも特徴的なのが、年6回の分配。
1月・3月・5月・7月・9月・11月と、ほぼ隔月で分配があります。
1,000万円なら、
年間約55万円
という計算になります。
もちろん、ここは非常に重要ですが、
毎年5.5%が保証されているわけではありません。
実際の分配金は毎回変わります。
③ アメリカ配当重視株コース「DVY」
DVYは、米国の比較的高配当な企業約100銘柄へ分散投資するETFです。
2026年7月末時点の直近12か月利回りは、
約3.26%
です。
こちらも基本的に年4回分配。
1,000万円なら、
年間約32.6万円
が現在の利回りベースの目安になります。
1,000万円を3つに分散したら年間配当はいくら?
では、
SPYD
2253
DVY
へ1,000万円を均等に分散してみます。
約333万円ずつです。
| ETF | 利回り目安 | 投資額 | 年間分配金の目安 |
|---|---|---|---|
| SPYD | 約4.19% | 約333万円 | 約14万円 |
| 2253 | 約5.52% | 約333万円 | 約18.4万円 |
| DVY | 約3.26% | 約333万円 | 約10.9万円 |
| 合計 | 平均約4.32% | 1,000万円 | 約43.2万円 |
つまり、
1,000万円 → 年間約43万円
です。
月平均にすると、
約3万6,000円。
僕は毎月10万円ちょっとを自由に使うお金として考えているので、
年間4か月分くらいの小遣いを、資産が稼いでくれる
ことになります。
ここまで来ると、かなり実感が湧いてきました。
分配金はいつ入ってくる?
高配当ETFは、普通預金の利息とは違って毎月一定額が入るわけではありません。
SPYD・DVYは基本的に年4回。
2253は年6回です。
イメージとしては、
1月:2253
3月:SPYD・2253・DVY
5月:2253
6月:SPYD・DVY
7月:2253
9月:SPYD・2253・DVY
11月:2253
12月:SPYD・DVY
となります。
つまり年間12か月のうち、かなり多くの月に何らかの分配イベントがあるわけです。
毎月一定額が振り込まれるわけではありませんが、
定期的に資産から現金が入ってくる
のは個人的にかなり魅力を感じます。
日本高配当ETF「1489」も気になった
さらに調べていて気になったのが、
NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)
です。
これは日経平均採用企業の中から、原則として予想配当利回りの高い50銘柄へ投資するETFです。
2026年9月10日時点では、
分配金利回り:約2.68%
純資産総額:約5,453億円
となっています。
分配は年4回。
1月・4月・7月・10月です。
利回りだけを見るとSPYDや2253より低いですが、僕が面白いと思ったのは、
日本株の値上がりも狙いながら、配当も受け取れる
というところです。
また、日本株と米国株を両方保有することで、地域の分散にもなります。
1,000万円を4つに均等分散すると?
そこで、
1489
SPYD
2253
DVY
へ250万円ずつ投資するケースも考えてみました。
| ETF | 利回り目安 | 投資額 | 年間分配金 |
|---|---|---|---|
| 1489 | 約2.68% | 250万円 | 約6.7万円 |
| SPYD | 約4.19% | 250万円 | 約10.5万円 |
| 2253 | 約5.52% | 250万円 | 約13.8万円 |
| DVY | 約3.26% | 250万円 | 約8.2万円 |
| 合計 | 平均約3.91% | 1,000万円 | 約39.1万円 |
先ほどの米国系3本より少し分配金は下がります。
それでも、
年間約39万円
です。
月平均にすると、
約3万2,600円。
一方で、日本+米国へ分散できます。
僕としては、このくらいのバランスもかなり面白いと感じました。
でも「高配当=配当だけを見る」のは少し違う
ここで重要なのが、
高配当ETFには値上がり益もある
ということです。
銀行預金なら、
500万円+利息
というイメージです。
一方、ETFなら、
分配金+値上がり益
があります。
たとえば1,000万円投資して、
数年後に1,100万円になっていれば、
100万円の含み益を持ちながら、毎年分配金も受け取っている
状態になります。
ただし、ここには一つ勘違いしやすいポイントがあります。
「1,000万円→1,100万円」になれば、配当も自動で10%増える?
これは必ずしもそうではありません。
僕も最初は、
「1,000万円が1,100万円になったら、その1,100万円に対して4%もらえるのでは?」
と思いました。
でも、株価が上昇しただけでは、自分が持っているETFの口数は増えていません。
つまり、
株価上昇=そのまま分配金増加
ではありません。
分配金が増える主な理由は、
1口あたりの分配金が増える
または、
受け取った分配金を再投資して口数を増やす
ことです。
ここは高配当投資を考えるうえで、とても重要だと思います。
では5年間運用したらどうなる?
ここからは未来予測ではなく、あくまでシミュレーションです。
1,000万円を4つの高配当ETFに均等投資し、スタート時の年間分配金を約39.1万円とします。
分配金は使ってしまい、再投資しない前提です。
弱気ケース
株価:毎年−2%
分配金:毎年−3%
5年後の評価額は、
約904万円
5年目の年間分配金は、
約34.6万円
5年間でもらう分配金累計は、
約184万円
になります。
標準ケース
株価:毎年+4%
分配金:毎年+3%
5年後の評価額は、
約1,217万円
5年目の年間分配金は、
約44万円
5年間の分配金累計は、
約208万円
です。
強気ケース
株価:毎年+8%
分配金:毎年+5%
5年後の評価額は、
約1,469万円
5年目の年間分配金は、
約47.6万円
5年間の分配金累計は、
約216万円
となります。
まとめると、
| 弱気 | 標準 | 強気 | |
|---|---|---|---|
| 5年後の評価額 | 約904万円 | 約1,217万円 | 約1,469万円 |
| 5年目の年間分配金 | 約34.6万円 | 約44万円 | 約47.6万円 |
| 5年間の分配金累計 | 約184万円 | 約208万円 | 約216万円 |
もちろん、実際の相場はこんなにきれいには動きません。
1年間で20%、30%下落することもあります。
逆に大きく上昇する年もあります。
大事なのは、
「5年後に必ずこの金額になる」という予測ではなく、長期運用すると値上がりと分配金の両方が資産形成に影響する
と理解することだと思います。
分配金を再投資すると、さらに面白くなる
そしてもう一つあるのが、
分配金の再投資
です。
仮に年間40万円の分配金があったとして、
全部使うのではなく、
20万円 → 小遣い
20万円 → ETFへ再投資
とします。
すると、
分配金を受け取る
↓
ETFを追加購入する
↓
保有口数が増える
↓
次回の分配金が増える
↓
また追加投資する
という循環ができます。
これが複利です。
個人的には、
配当をすべて再投資する
よりも、
一部を使い、一部を再投資する
方が自分のライフスタイルには合っています。
今も楽しみながら、未来のキャッシュフローも大きくしていく。
この形が好きです。
銀行の年3.8%と、高配当ETFの4%は同じではない
ここも今回調べて改めて感じたポイントです。
数字だけを見ると、
銀行預金:3.8%
高配当ETF:4%前後
なので、
「ほとんど同じでは?」
と思います。
実際、インカムだけなら意外と差が小さいです。
でも中身はまったく違います。
高金利預金
メリットは、
元本価格が基本的に変動しないこと。
PDIC保証の範囲内なら、銀行破綻リスクに対する保護もあります。
ただし、500万円が700万円、1,000万円になるようなキャピタルゲインは基本的に期待できません。
高配当ETF
一方こちらは、
分配金+値上がり益
が期待できます。
ただし、
1,000万円 → 800万円
になる可能性もあります。
つまり、
銀行預金=守りながら利息を得る資産
高配当ETF=価格変動を受け入れて、インカム+成長を狙う資産
という違いです。
僕はどちらか一方ではなく、
役割を分けて両方持つ
という考え方が合っていると感じました。
「FIRE」より、「資産に小遣いを払ってもらう」
今回の計算で一番しっくりきたのが、これでした。
投資の世界ではよく、
「配当だけで生活する」
「FIREする」
という話があります。
でも年間300万円、400万円の生活費をすべて配当で賄おうとすると、かなり大きな元本が必要です。
それより僕は、
「まずは自分の自由に使うお金の一部を資産に負担してもらう」
くらいから考える方が現実的だと思います。
例えば僕が月10万円ちょっと自由に使うなら、
年間約120万円。
高配当ETFから年間40万円入れば、
約4か月分。
年間50万円なら、
約5か月分。
つまり、
1年のうち4〜5か月は、自分ではなく資産が小遣いを払ってくれている
と考えられます。
これ、個人的にはかなり面白い感覚です。
事業→投資→新しいキャッシュフローを作る
僕が目指しているのは、投資だけで一発当てることではありません。
まず事業でキャッシュフローを作る。
その一部を投資に回す。
すると、その資産が、
利息
分配金
値上がり益
を生みます。
そして、そこで得たキャッシュをまた投資する。
つまり、
事業
↓
投資
↓
資産形成
↓
資産から新しいキャッシュフロー
という循環です。
この循環が大きくなっていけば、働いて得たお金だけに依存しなくなります。
これは完全FIREとは少し違います。
「自分も働く。でも資産にも一緒に働いてもらう」
という感覚です。
今の僕には、こちらの方がしっくりきています。
まとめ|「使わない現金」にも仕事をしてもらう
今回いろいろ調べて、僕の中ではかなり整理されました。
まず現金部分。
フィリピンでは、年3〜4%台のSavings Accountもあります。
ただし、銀行に置く場合はPDICの1銀行100万ペソまでの預金保証を意識して、複数銀行へ分散する。
一方、長期間使わない資金については、
1489
SPYD
2253
DVY
など、高配当ETFを使って、
分配金+長期的な値上がり
を狙う方法もあります。
1,000万円を4つに均等分散すると、現在の利回りベースでは、
年間約39万円。
米国系3本なら、
年間約43万円。
もちろんこれは固定ではありません。
減配もあれば、株価下落もあります。
それでも、
「1,000万円あれば、毎年数十万円のキャッシュフローを資産から作れる」
と数字にしてみると、資産形成の見え方がかなり変わります。
僕自身、今回計算してみて、
「配当だけで生活しよう」
ではなく、
「資産に年間数か月分の小遣いを稼いでもらおう」
くらいの発想が一番現実的だと感じました。
その数か月が、
4か月。
5か月。
半年。
と増えていけばいい。
事業で稼ぎ、投資に回し、その資産からまたキャッシュが生まれる。
これからも、この仕組みを少しずつ大きくしていきたいと思います。
※本記事に掲載している金利・分配金利回り・純資産額などは、2026年9月時点で確認できる情報をもとにしています。金利・分配金・ETF価格・為替レートは変動します。分配金利回りは将来の分配金を保証するものではありません。また、ETFは預金とは異なり元本保証ではありません。シミュレーションは将来の運用結果を予測・保証するものではありません。税金の扱いは居住地・証券口座・NISA利用状況などによって異なります。
参考・引用元
記事中の数値や制度については、できるだけ銀行・政府機関・ETF運用会社の公式情報を確認しています。最新情報については、以下の公式ページをご確認ください。
OwnBank|Own It・預金金利・PDIC保証・BSP監督
Own Itは年3.8%、360日定期は年5.2%。OwnBankはBSP監督下で、預金はPDICにより1預金者あたり最大100万ペソまで保証されると案内されています。OwnBank公式サイト OwnBank「Own It」利用条件
PDIC|フィリピンの預金保険制度
2025年3月15日から、預金保険の上限は1人・1銀行あたり100万ペソです。PDIC公式FAQ
GoTyme Bank|外国人の口座開設条件
日本国籍は現在の対象国に含まれ、外国人は基本的にPassportと有効なACR I-Cardが必要です。GoTyme 外国人の対象国一覧 GoTyme ACR I-Cardの対象種類
Maya Bank|Maya Savings
2026年4月以降、基本金利は年3%。条件によってボーナス金利が設定されています。Maya Savings公式ページ
State Street|SPYD
SPYDの分配利回りは2026年9月9日時点で4.19%、5年間の過去実績なども公式ページで確認できます。SPYD公式ページ
Global X Japan|2253 グローバルX スーパーディビィデンド-US ETF
2026年9月10日時点の直近12か月分配金利回りは5.52%。2253公式ページ
iShares|DVY
2026年7月末時点の直近12か月利回りは3.26%、保有銘柄数は98銘柄です。DVY公式ページ
NEXT FUNDS|1489 日経平均高配当株50 ETF
2026年9月10日時点の分配金利回りは2.68%、純資産総額は約5,453億円。分配金の支払い基準日は年4回です。1489公式ページ
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