CoinPostを読み続けて気づいた。世界のお金はどこへ向かう?AI・金融革命とイーサリアムの未来
普段から、仮想通貨メディアのCoinPostをチェックしています。
ビットコインやイーサリアムの価格動向はもちろんですが、最近はそれ以上に気になっていることがあります。
それは、「世界のお金の仕組みそのものが、大きく変わろうとしているのではないか?」ということです。
大手銀行がブロックチェーンを導入し、資産運用会社が金融商品をトークン化する。さらに、AIが人間に代わって決済を行う技術まで登場しています。
こうしたニュースを見ていると、もはや仮想通貨だけの話ではないと感じます。
金融とテクノロジーが融合し、これまで当たり前だった銀行・投資・仕事の仕組みが再設計されようとしている。
そして、その新しい金融インフラを支える有力な技術の一つが、イーサリアムです。
今回は、日々のニュースを通じて僕自身が感じている世界の変化と、今後10年の金融の未来、そしてETH投資への影響について整理してみたいと思います。
世界は「情報のデジタル化」から「お金のデジタル化」へ
インターネットが普及した1990〜2000年代、世界中の情報がオンラインでつながるようになりました。
2010年代にはスマートフォンが広がり、買い物、仕事、コミュニケーションのあり方が大きく変わりました。
そして2020年代。
僕は今、次の変化が起きていると考えています。
それは、情報だけでなく、お金・金融資産・経済活動そのものが、インターネット上でより自由に動くようになることです。
特に注目しているのは、次の3つの技術です。
- AI: 人間が行ってきた知的労働や経済活動の一部を自動化する
- ブロックチェーン: お金や金融資産をデジタル上で記録・移転・管理する
- ステーブルコイン: 円やドルなどの法定通貨の価値に連動したデジタル通貨で決済する
これらが組み合わさると、何が起きるのでしょうか。
例えば、将来的にはAIが海外の顧客を獲得し、契約を処理し、ステーブルコインなどを利用して代金を受け取る。
さらに、その売上の一部を自動的に資産運用へ回す。
そんな仕組みも技術的には考えられます。
もちろん、すべてをAIに任せるには安全性や法律上の課題があります。
それでも、これまで人間が手作業で行っていた経済活動を、ソフトウェアが支える時代に向かっていると感じます。
銀行自身がブロックチェーンを使い始めている
この変化を強く感じるのが、世界の金融機関の動きです。
以前は、仮想通貨と既存の銀行は、どちらかというと対立する存在として語られることが多かったように思います。
しかし現在は、銀行自身がブロックチェーンを取り込み始めています。
JPモルガンがイーサリアム上で預金トークンを提供
2026年10月19日、米金融大手JPモルガンは、米ドル建ての預金トークン「JPM Coin(JPMD)」をイーサリアムのメインネット上で利用できるようにしたと発表しました。
すでにイーサリアムのレイヤー2であるBaseにも対応しており、今回はさらに利用範囲を拡大した形です。
これは一般向けの仮想通貨ではなく、承認された機関投資家などを対象とした銀行預金のデジタル化です。
注目したいのは、世界的な大手銀行が、公開型のイーサリアムを実際の金融インフラとして採用したことです。
これまで仮想通貨の世界で利用されてきた技術が、伝統的な金融システムに入り始めています。
SWIFTも国際送金の仕組みを変えようとしている
国際送金ネットワークのSWIFTも、ブロックチェーン技術を活用した共有台帳を開発しています。
2026年7月には、世界6大陸の17銀行が、トークン化預金を利用した国際決済の試験運用を準備していることが発表されました。
目指しているのは、24時間利用できる、より効率的な国際決済です。
海外を拠点にオンライン事業を運営している僕にとって、こうした動きはとても身近に感じます。
国境を越えた送金や決済が、もっとシンプルになれば、個人事業主や小規模企業にも大きなメリットがあるからです。
金融革命は、銀行をなくすというより、銀行の仕組み自体を進化させていくのかもしれません。
株式や国債までデジタル化される「RWA革命」
もう一つ、CoinPostを読んでいて頻繁に目にするのが「RWA」という言葉です。
RWAとは、Real World Assetsの略で、不動産、国債、株式などの現実世界の資産を指します。
そして、こうした資産に関する権利をブロックチェーン上のトークンとして扱うのが、RWAのトークン化です。
例えば、従来の金融取引では複数の仲介機関を通じて所有権や決済情報を管理しています。
これをブロックチェーンで処理することで、取引時間の短縮や管理コストの削減、金融商品の小口化などが期待されています。
実際、世界最大級の資産運用会社ブラックロックは、2024年3月にイーサリアム上でトークン化ファンド「BUIDL」を立ち上げています。
その後、Solanaなど他のブロックチェーンにも展開しました。
さらに日本でも、2026年10月、金融庁がステーブルコイン、預金のトークン化、デジタル証券、DeFiなどの制度点検を開始しています。
ここから見えてくるのは、ブロックチェーンが一部の仮想通貨投資家だけの技術ではなく、金融市場全体を支える技術へと発展していることです。
ただし、現実の資産をトークン化しただけで、自由に売買できるようになるわけではありません。法制度や投資家の資格、流動性などの制約は残ります。
イーサリアムは世界の金融インフラになるのか?
ここで気になるのが、イーサリアムの存在です。
ビットコインは、発行上限が決まっていることから「デジタルゴールド」として語られることが多い資産です。
一方、イーサリアムは少し性質が違います。
イーサリアムは、ブロックチェーン上で金融サービスやアプリケーションを動かすための基盤でもあります。
例えば、ステーブルコインの送金、資産のトークン化、融資、取引、契約の自動実行などです。
特に重要なのが、スマートコントラクトという技術です。
これは、事前に設定された条件に従ってプログラムを実行する仕組みです。
金融取引に活用することで、人間が確認・処理していた業務の一部を自動化できます。
そして、イーサリアムにはすでに大きな実績があります。
RWA.xyzの2026年10月下旬のデータでは、ブロックチェーン上で発行・流通するRWA資産の規模は約390億ドル。
そのうちイーサリアム上の資産は約159億ドルと、全体の約41%を占めています。
※RWA.xyzのDistributed Asset Valueを基準にした概算。ステーブルコインは含まず、数値は変動します。
これは、イーサリアムが現実資産のトークン化市場で、すでに大きな存在感を持っていることを示しています。
ただし、世界の金融資産がすべてイーサリアムに集まるとは考えていません。
Solanaなどの競合チェーンもありますし、銀行独自の金融ネットワークも発展しています。
僕が想像しているのは、複数の金融ネットワークが共存し、そのなかでイーサリアムが重要な役割を担う世界です。
イーサリアムが普及すればETH価格も上がるのか?
ここは投資家として、特に冷静に考えたいところです。
「イーサリアムが金融インフラとして成功すること」と「ETHの価格が上昇すること」は、必ずしも同じではありません。
イーサリアムのネットワークでは、取引手数料の支払いにETHが使われます。
また、ネットワークを安全に維持するためのステーキングにもETHが必要です。
利用が増えれば、ETHに対する経済的な需要が高まる可能性があります。
さらに、取引手数料の一部はバーン(焼却)される仕組みになっています。
しかし、ここに一つ重要な問題があります。
それが、レイヤー2(L2)の普及です。
イーサリアムでは、BaseやArbitrumなどのL2を利用することで、取引コストを大幅に抑えられます。
これは利用者にとってはメリットですが、イーサリアム本体に支払われる手数料も、個々の取引では小さくなる可能性があります。
つまり、取引量が増えても、その利益がETH保有者にどれだけ還元されるかは別問題です。
さらに、金融機関が独自のブロックチェーンを使う場合、そもそもETHが必要ないケースもあります。
そのため、僕は次の3つを分けて考える必要があると思っています。
- ブロックチェーン金融市場そのものが成長するか
- その市場でイーサリアムがどれだけ利用されるか
- その利用拡大がETHの需要や価値にどれだけ結びつくか
この3つがそろって初めて、ETHの長期的な投資価値を考えやすくなります。
個人的にはイーサリアムの将来性に注目していますが、技術の普及をそのまま価格上昇の根拠にするのは避けたいところです。
AIと金融が融合すると、働き方まで変わっていく
今回の変化は、投資だけにとどまりません。
AIの進化によって、これまで人間が行っていた調査、分析、翻訳、マーケティングなどの仕事が、すでに効率化されています。
さらに金融の世界では、AIが支払いまで行う動きが出てきました。
2026年10月20日にはVisa、BILL、Billtrustが、承認済みの企業間請求書について、AIエージェントが決済を実行する試験運用を発表しています。
これは、AIが単に情報を提案するだけでなく、与えられた権限の範囲内で経済活動を実行する方向へ進んでいることを示しています。
もちろん、こうしたAI決済は既存のカードネットワークでも実現できるため、必ずしもブロックチェーンが必要なわけではありません。
ただ、AIによる業務の自動化と金融インフラのデジタル化が同時に進んでいることは重要です。
僕自身、2020年から海外ノマドとしてオンライン事業を運営しています。
その経験から感じるのは、インターネットによって仕事をする場所の自由度が大きく広がったということです。
そして今後は、AIや新しい金融技術によって、個人が事業を運営するための負担も、さらに小さくなるかもしれません。
一人で商品を作り、世界中から顧客を集め、決済を受け取り、事業を成長させる。
そんな働き方が、これまで以上に身近になる可能性があります。
一方で、誰もが同じように技術を利用できるようになれば、競争も激しくなります。
これからは、AIを使えること自体よりも、自分だけの専門性や顧客からの信頼を持っていることが、ますます重要になると感じています。
金融革命によって、世界は本当に自由になるのか?
ここで、もう一つ考えておきたいことがあります。
ブロックチェーンは、もともと中央の管理者に依存しない仕組みとして注目されてきました。
しかし現実には、金融とテクノロジーの融合が、必ずしも完全に自由で分散した社会を生み出すとは限りません。
例えば、ドル建てステーブルコインが世界中に広がれば、国境を越えた決済は便利になります。
その一方で、米ドルへの依存がさらに強まる可能性もあります。
国際決済銀行(BIS)は、2026年5月の報告書で、ステーブルコインの普及が新興国の通貨主権などに影響する可能性を指摘しています。
また、AIが普及すれば個人の生産性は高まりますが、巨大AI企業への依存が強まる可能性もあります。
つまり、これからの世界では、
個人が自由になる方向と、巨大企業や国家に力が集中する方向が、同時に進むのではないか。
僕はそんな見方をしています。
単純に「ブロックチェーンが普及すれば世界は自由になる」と考えるのではなく、誰がインフラを管理し、誰が利益を得るのかを見ていく必要がありそうです。
2030〜2035年、世界はどこへ向かうのか?
ここからは僕自身の予測になります。
今後5〜10年で、金融や経済活動は次のような方向に進んでいく可能性があると考えています。
まず、金融サービスの裏側が大きく変わること。
銀行間の決済、国際送金、証券取引などで、新しいデジタルインフラが利用される場面が増えていくでしょう。
次に、AIが経済活動の一部を担うようになること。
人間がすべての作業を実行するのではなく、AIが許可された範囲内で契約、購入、支払いなどを処理する場面が増えるかもしれません。
そして、個人と企業の経済活動が、さらにグローバル化すること。
海外の顧客との取引や決済のハードルが下がり、小さな企業でも世界市場を相手にビジネスを展開しやすくなると考えています。
ただし、これらがすべて2035年までに実現するとは限りません。
金融は安全性や法律、既存システムとの連携が非常に重要な分野です。
技術的に可能であっても、社会全体に普及するには長い時間が必要になることもあります。
だからこそ、短期的なニュースに一喜一憂するより、5年、10年という長い時間軸で、金融システムの変化を追っていくことが重要だと思っています。
投資家として、これから注目していきたいこと
今回、改めて世界の金融とテクノロジーの動きを整理してみて、投資家として見るべきポイントも少し変わってきました。
以前は、ビットコインやイーサリアムが上昇する材料が出てくると、どうしても価格への影響に目が向きがちでした。
しかし、これからは少し違う見方をしたいと思っています。
それは、「そのニュースによって、世界のお金の流れが実際にどう変わるのか?」という視点です。
例えば、銀行がブロックチェーンを採用したというニュースがあっても、実証実験だけで終わるのか、本格的な利用につながるのかでは意味が違います。
また、イーサリアム上の金融資産が増えたとしても、その成長がETHの需要や手数料収入につながらなければ、投資家にとっての恩恵は限定的かもしれません。
僕が今後チェックしていきたいのは、次の3点です。
- 実際の利用: 金融機関がブロックチェーン上でどれだけ取引しているか
- 市場の成長: トークン化資産やステーブルコインの利用がどれだけ広がっているか
- 価値の還元: その成長によって、どの企業や暗号資産が利益を得るのか
そして、これまで通り自分の事業でキャッシュフローを生み、その資金を投資に回しながら、長期的に資産を積み上げていく。
そのスタイルは維持しつつ、世界の変化を見ながら投資判断をしていきたいと考えています。
まとめ:仮想通貨ニュースの先に、世界の未来が見えてくる
CoinPostを日々チェックするなかで、最近は一つひとつのニュースが、以前とは少し違って見えるようになりました。
銀行のトークン化預金、ブラックロックのデジタル証券、AIによる自動決済。
これらは別々のニュースに見えますが、実は同じ方向に向かっているのかもしれません。
それは、お金・仕事・ビジネスが、ソフトウェアによってより効率的につながる世界です。
そして、その金融インフラの一部をイーサリアムが担う可能性があります。
もちろん、イーサリアムが必ず勝つとは限りませんし、ETHが今後大きく上昇する保証もありません。
それでも、世界の金融システムが進化していくなかで、イーサリアムの役割を見守る価値は十分にあると感じています。
これから仮想通貨関連のニュースを見るときは、単に「価格が上がるか、下がるか」だけではなく、
「この技術によって、世界の仕組みはどう変わるのか?」
という視点も大切にしていきたいと思います。
もしかすると僕たちは今、インターネットが普及し始めた頃と同じように、後から振り返って大きな転換点だったと感じる時代を生きているのかもしれません。
参考資料・情報源
- CoinPost:JPモルガンのJPMコイン、イーサリアム上でローンチ(2026年10月20日)
- JPモルガン公式:JPM Coin goes live on Ethereum(2026年10月19日)
- CoinPost:金融庁、DeFi規制の在り方を点検(2026年10月20日)
- SWIFT公式:ブロックチェーン型共有台帳と17銀行の取り組み(2026年7月9日)
- Securitize公式:ブラックロックのBUIDLファンド発表(2024年3月20日)
- RWA.xyz:現実資産のトークン化市場データ
- Visa公式:AIエージェントによる企業間決済の実証(2026年10月20日)
- BIS:ステーブルコインが国際金融システムに与える影響(2026年5月5日)
※本記事は2026年10月27日時点の公開情報と個人的な考察をもとに作成しています。将来の市場動向を保証するものではなく、特定の暗号資産や金融商品の購入を推奨するものではありません。
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