こんにちは、リョウです。
ここ数日、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場が大きく揺れています。
一時は米金利上昇や原油高への警戒から売られていたものの、その後はBTCが7万8,000ドル前後まで回復し、ETHも2,600ドル台へ上昇。
僕も相場を見ながら、
「利上げ観測が高まっているのに、なぜ仮想通貨が上がっているんだろう?」
と少し不思議に感じました。
そこで今回は、現在の仮想通貨市場を動かしている
・米国のインフレ
・9月FOMCの利上げ
・原油価格
・米国中間選挙
・BTCやETHの反発
を一つずつ整理しながら、今後の相場について考えてみます。
※この記事は2026年9月12日時点の情報をもとにした個人的な相場分析です。投資を推奨するものではありません。
仮想通貨市場が一気に回復している
9月11日の米国市場では、ビットコインやイーサリアムが反発しました。
特にETHの強さが目立っており、ReutersによるとETHは直前の10日間ですでに約37%上昇。その後も2,500ドル前後を維持し、テクニカル的にも強い状態が続いています。
BTCも、一時7万6,000ドル台まで売られたところから7万8,000ドル前後へ回復しています。
ただし今回の上昇は、
「突然、ものすごい好材料が出た」
というより、
売られすぎからの反発+原油価格の下落+米株反発+金融政策の織り込み
が重なったものと考えるほうが自然です。
実際、9月11日はS&P500、Nasdaq、Dowの主要3指数がいずれも1%以上上昇しました。
仮想通貨だけが独立して上がっているというより、リスク資産全体に少し買い戻しが入っているという状況です。
ただし、米国のインフレは少し気になる
今回の相場を見るうえで非常に重要なのが、8月の米消費者物価指数(CPI)です。
8月CPIは、
前月比:+0.4%
前年比:+3.4%
となりました。
7月の前月比は+0.1%だったため、足元では物価上昇ペースがかなり加速しています。
一方で、食品とエネルギーを除いたコアCPIは、
前月比:+0.3%
前年比:+2.4%
でした。
前年比では7月の2.5%から少し低下しています。
つまり現在の状況は、
「インフレが全面的に再加速している」
というより、
「エネルギー価格などの影響で、足元のインフレ圧力が再び強くなってきた」
と見るのが近いと思います。
特に問題なのが原油高
今回のインフレを考えるうえで無視できないのが原油です。
中東情勢の悪化によってBrent原油は一時109.97ドルまで上昇しました。
8月CPIでも、ガソリン価格は前月比3.9%上昇しています。
原油が上がると影響するのはガソリンだけではありません。
輸送費、航空運賃、物流費、製造コストなどを通じて、最終的にはさまざまな商品やサービスの価格へ波及します。
つまり、
原油高
↓
ガソリン・輸送費上昇
↓
物価上昇
↓
インフレが下がりにくくなる
↓
FRBが利上げしやすくなる
という流れです。
これが現在、株式や仮想通貨市場が最も警戒しているポイントの一つです。
9月16日のFOMCで利上げする可能性がかなり高まった
次の大きなイベントが、9月15〜16日のFOMCです。
FRB公式スケジュールでも9月16日に政策金利を発表し、同日に記者会見が予定されています。今回は経済見通しも更新される重要な会合です。
日本時間では9月17日午前3時ごろが政策発表になります。
最新CPI発表後、金利先物市場では0.25%利上げの確率が一時91%、その後87%程度まで上昇しました。
前日は72%程度だったため、市場はかなり急速に利上げを織り込んでいます。
現在の政策金利は3.50〜3.75%。
仮に0.25%利上げされれば、
3.75〜4.00%
になります。
では、利上げしたらBTCは下がるのか?
ここが今回とても面白いところです。
普通に考えれば、
金利上昇=株や仮想通貨には悪材料
です。
国債など安全資産の利回りが高くなるため、わざわざ大きなリスクを取ってBTCや株式を保有する魅力が相対的に低下するからです。
ただ、今回については少し事情が違います。
すでに市場が0.25%利上げをかなり織り込んでいるからです。
そのため、
「0.25%利上げします」
だけなら、大きなサプライズにはなりません。
むしろ重要なのはその後です。
「今回だけなのか」
「10月や12月も追加利上げするのか」
ここが市場の焦点になります。
Reutersも、投資家の関心は今回の利上げが一度限りなのか、それとも新たな利上げサイクルの始まりなのかに集まっていると報じています。
個人的には「1回利上げして様子を見る」が理想的
現在の状況を考えると、僕が仮想通貨投資家として一番期待しているのは、
9月:0.25%利上げ
↓
その後:追加利上げには慎重
↓
原油価格が落ち着く
↓
インフレ低下を確認
↓
金利上昇圧力も弱まる
というシナリオです。
この場合、9月の利上げそのものはむしろ「悪材料出尽くし」になる可能性があります。
反対に怖いのは、
0.25%利上げ
+
追加利上げを強く示唆
するケースです。
米10年国債利回りはCPI発表後、一時4.99%台まで上昇しました。
5%を明確に超えてさらに上昇するようなら、Nasdaqなどのハイテク株だけでなく、BTCやETHにも再び強い売り圧力がかかる可能性があります。
さらに今年は米国中間選挙がある
もう一つ興味深いのが政治との関係です。
2026年11月には米国中間選挙があります。
その直前にFRBが利上げすれば、
住宅ローン、企業融資、クレジットなどの金利が高止まりし、景気にとっては決してプラスとは言えません。
実際、現在は物価高に対する米国消費者の不満も強くなっています。Reutersによると、インフレ調整後の平均時給は8月まで5か月連続で前年割れとなりました。
政治的にはかなり難しいタイミングです。
ただし、FRBは政府とは独立して金融政策を決める中央銀行です。
「選挙前だから利上げしない」
という判断をすれば、逆に中央銀行への信頼を失いかねません。
したがって、
政治的には利上げしてほしくない
しかしインフレを抑えるためFRBは利上げする
という構図になる可能性があります。
ここで再び重要になるのが原油価格
そして結局、今後の相場を考えるうえで僕がかなり注目しているのが原油です。
9月11日、Brent原油は一時110ドル近くまで上昇したものの、その後104.61ドルまで下落しました。
中東各国がホルムズ海峡の船舶通航をめぐり、イランとの一時的な合意を模索しているとの報道が出たことがきっかけです。
これは結構重要だと思います。
なぜなら現在の原油には、
実際の需給問題+中東情勢への恐怖
の両方が価格に乗っているからです。
つまり、中東情勢が少し改善するだけでも、地政学リスク分が剥がれ、原油が下がる可能性があります。
ただし、原油がすぐ80ドルまで戻るとは限らない
ここは注意が必要です。
中東の供給問題は実際に起きています。
IEAによると、2026年の世界原油供給は中東情勢の影響を受け、以前の想定以上に減少する可能性があります。
サウジアラビアの供給量も30年以上ぶりの低水準に落ち込んでいます。
そのため、
「戦争への恐怖だけで原油が100ドルを超えている」
わけではありません。
現実の供給不足も存在します。
だからこそ僕は、
100ドル
を一つの重要なラインとして見ています。
もしBrent原油が、
110ドル → 105ドル → 100ドル割れ
と下がっていけば、
インフレ懸念がかなり和らぐ可能性があります。
仮想通貨にとって理想的な流れ
僕が現在イメージしている、BTCやETHにとって理想的なシナリオは次のようなものです。
原油価格が100ドルを割る
↓
インフレ再加速への警戒が弱まる
↓
FRBが9月に0.25%利上げ
↓
追加利上げについては慎重姿勢
↓
米国債利回りが低下
↓
Nasdaqなどリスク資産へ資金が戻る
↓
BTC・ETHも上昇
この流れになれば、今回の仮想通貨反発が単なる短期的な買い戻しではなく、もう少し大きな上昇につながる可能性があります。
逆に、
原油110〜120ドル
+
インフレ再加速
+
FRB追加利上げ
+
米10年債5%超
となれば、仮想通貨にはかなり厳しい環境です。
今はBTCだけ見ていても相場は読みにくい
今回改めて感じたのは、仮想通貨相場を見るうえでBTCのチャートだけを見ていても足りないということです。
僕自身、今はBTCやETHの値動きと一緒に、
① Brent原油
② 米10年国債利回り
③ CPI・PCEなど米インフレ指標
④ FOMC
⑤ Nasdaq
を見るようにしています。
特に現在は、仮想通貨固有の材料以上に、
「原油 → インフレ → 金利 → リスク資産」
というマクロ経済の流れが相場を大きく動かしています。
まとめ:9月FOMC後が一つの分岐点になりそう
現在の仮想通貨急反発だけを見ると、
「もう底を打ったのでは?」
と期待したくなります。
僕も長期的にはかなり期待しています。
ただ、現時点ではまだ、
本格的な上昇相場が再開したと断定する段階ではない
と思っています。
まず注目したいのは9月16日のFOMCです。
ただし重要なのは、
利上げするかどうかより、「その次も利上げするのか」
です。
さらに原油価格が100ドルを割って落ち着いてくれば、インフレ懸念も和らぎ、FRBが追加利上げを続ける必要性も低下します。
そうなれば、BTCやETHにとってかなり追い風になってきます。
逆に原油高が続き、インフレがさらに加速するなら、追加利上げリスクは残ります。
僕自身は今、
BTCの価格だけでなく「原油100ドル」と「米10年債5%」
この2つをかなり意識しています。
ここが落ち着いてくれば、今回の仮想通貨反発はもう一段面白くなってくるのではないかと見ています。
焦って短期の上下だけを追うのではなく、マクロ環境がどちらへ向かっているのかを確認しながら、引き続き相場を見ていきたいと思います。
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