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国は永遠じゃない。だから人は金とビットコインを見る
古代エジプトは、人類史の中でも
文明のスタートダッシュが最も速かった国のひとつです。
ナイル川という奇跡のような環境を背景に、
農業、国家、文字、宗教をいち早く手に入れ、
当時で言えば、間違いなく世界の先進国でした。
しかし、そのエジプトは
今、世界の「主役」ではありません。
この事実は、私たちにとても重要な問いを投げかけます。
「国や文明は、なぜ永遠に強くあり続けられないのか?」
文明に、永遠の勝者はいない
歴史を長い目で見ると、
世界の主役は何度も入れ替わってきました。
古代はエジプト、
中世はイスラム世界、
近代はヨーロッパ、
現代はアメリカと中国。
どの国・地域も、
その時代では「最強」でした。
それでも、
人口、技術、価値観、ルールが変わると、
主役は静かに交代していきます。
つまり、
強かったから残ったのではなく、
その時代に合っていたから主役だった
ということです。
日本も、かつては主役だった
日本も例外ではありません。
高度経済成長期の日本は、
経済力、技術力、成長スピードの面で
世界の主役級でした。
けれど今の日本は、
急成長の主役というより、
安定・信頼・品質で支える国に立ち位置を変えています。
これは衰退ではなく、
役割が変わったというだけの話です。
そして今、世界は「不安定な時代」に入っている
現代を生きる私たちは、
こんな感覚を共有しています。
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物価がどんどん上がる
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給料は追いつかない
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国の借金は減らない
多くの人が、心のどこかで
「この仕組みは、ずっと続くのだろうか?」
と感じています。
この不安は、気のせいではありません。
なぜ世界中でインフレが起きているのか
理由は、とてもシンプルです。
不況や危機が起きるたびに、
国はお金を増やすことで問題を先送りしてきました。
その結果、
お金の量は増え続け、
相対的に価値は薄まりやすくなっています。
これは一国だけの問題ではなく、
世界全体が抜け出せない構造です。
だから、人は「金」に目を向ける
不安な時代になると、
人は「最後まで残るもの」を探します。
金は、
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誰かが勝手に増やせない
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電気やネットがいらない
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国が変わっても価値が残る
だから何千年も、
信頼が途切れなかった。
今、金が買われているのは、
流行や投機の話ではありません。
「いざという時に、残るものを持ちたい」
という、とても人間的な選択です。
そして、ビットコインという新しい選択肢
同時に注目されているのが、
ビットコインです。
ビットコインは、
これまでのお金と考え方がまったく違います。
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発行量に上限がある
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国や中央銀行が操作できない
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世界共通で使える
これはつまり、
お金を刷り続ける世界への対抗軸です。
ビットコインが支持されている理由は、
「価格が上がるから」だけではありません。
法定通貨の価値が揺らぐかもしれない時代に、
別の選択肢を持ちたい
という欲求に応えているのです。
お金の価値は、これからどうなるのか
短期的には、上がったり下がったりします。
でも長期で見ると、
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国の借金
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少子高齢化
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社会保障
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政治的制約
これらを考えると、
通貨の価値を強く保ち続けるのは難しい。
だから起きやすいのは、
国が突然崩壊することよりも、
生活水準がじわじわ下がっていくことです。
国は、弱くなっていくのか?
正確に言えば、
国がすぐに壊れるわけではありません。
ただし、
国が「すべてを守ってくれる存在」では
なくなりつつあるのは事実です。
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助けはあるが十分ではない
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中間層が一番削られやすい
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自分で備える必要が増える
これは、
過去に文明が成熟から停滞へ向かった流れとも
よく似ています。
ビットコインは、本当に大丈夫なのか
もちろん、
ビットコインにもリスクはあります。
ただ大切なのは、
価格が上がるか下がるかではありません。
見直すべきなのは、
次の前提が崩れた時です。
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発行量のルールが守られなくなる
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特定の権力が支配できるようになる
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主要国で使えない状態が固定化する
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社会的な信頼が回復不能な形で失われる
これが起きない限り、
土台そのものは生きていると考えられます。
金とビットコインは、対立しない
どちらが勝つか、という話ではありません。
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金は、最悪の事態に強い「究極の保険」
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ビットコインは、デジタル時代の新しい価値保存
役割が違うだけです。
不安な時代ほど、
答えはひとつではありません。
おわりに
エジプトも、
ヨーロッパも、
日本も、
そして今の世界も。
国や文明は、永遠ではありません。
だから人は、
国そのものではなく、
国を超えて残る価値を探します。
金やビットコインが注目されるのは、
欲張りになったからではなく、
未来が少し見えにくくなったからです。
この時代に必要なのは、
正解を決め打ちすることではなく、
前提が崩れたら、考え直せる柔軟さ。
不安な時代だからこそ、
構造を理解し、
静かに備える。
それが、
何度も文明の入れ替わりを
生き延びてきた人類の、
一番賢い選択なのかもしれません。

